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新築71万戸に減った日本で、海外の人は空き家を買って住むのか
2025年度の新設住宅着工は71万1,171戸、前年度比12.9%減。一方で、日本の中古住宅や空き家を購入し、居住・二拠点生活・改修へ使う海外購入者も現れている。購入と居住の違い、地域へ届くお金、確認先を整理する。
NOAH'S 30-SECOND READ
Noahの立体読み
空き家の価格ではなく、購入後に暮らしを続けるための経路を見る。
- SURFACE
2025年度の新設住宅着工は71万1,171戸、前年度比12.9%減。持家、貸家、分譲住宅がいずれも減った。
- MECHANISM
海外購入者は日本の中古住宅を買えるが、所有権、在留資格、資金調達、改修、日常管理は別々の手続きと費用になる。
- NEXT DATA
外国人所有だけを一括集計した全国統計に頼らず、所有権登記、自治体の空き家活用、既存住宅成約、改修・管理の実例を追う。
2025年度の新設住宅着工は71万1,171戸で、前年度から12.9%減った。持家は19万5,111戸、貸家は30万8,906戸、分譲住宅は20万563戸。新しく建てる住宅が減る一方、すでにある住宅を誰が使い直すのかが、以前より大きなテーマになっている。
その利用者の一部として、海外から日本の中古住宅や空き家を探す人がいる。実例を見ると、使い方は一つではない。日本で暮らすための自宅、海や地方に近い第二の拠点、長期の改修プロジェクト、地域と関わるシェアハウスや滞在拠点などに分かれる。安く買ってすぐ値上がりを待つというより、本人や家族が実際に使う価値を重視する例が目立つ。
ここで最初に分けたいのは、家を所有することと、日本で暮らす権利は同じではないという点だ。海外居住者が所有権登記をする場合、国内連絡先に関する情報などが必要になる。さらに、購入しただけで在留資格が付くわけではない。ローンも、日本での所得、居住状況、在留資格などによって利用しやすさが変わり、現金購入の事例が多くなりやすい。
価格の安さだけで判断すると、購入後の費用を見落とす。耐震、雨漏り、断熱、配管、浄化槽、接道、境界、残置物、固定資産税、火災保険、草刈り、雪、害虫、留守中の点検。地方の古い家では、購入額より改修・維持費の方が大きくなることもある。自治体の空き家バンクには、居住年数や地域参加など独自条件が付く場合もある。
一方で、地域側から見ると、新しい経路も生まれている。国土交通省の空き家対策モデル事業には、外国人へ物件と地域情報を伝え、短期滞在、売買仲介、改修、運営、地域住民との関係づくりまでを一体化する取り組みが採択されている。建物の所有権を移すだけで終わらず、地域の担い手として定着できるかを扱う設計だ。
民間では、宮城県石巻市を拠点とするAkiyaforが、物件紹介、契約仲介、改修、不在時の維持管理までを英語で案内している。Akiya & Inakaは、日本に長期居住する米国人が海に近い住宅を探し、調査と購入へ進んだ事例を公開している。Post FIには、東京在住のフランス人が横浜の古い住宅を購入して改修した事例がある。これらは特定サービスの推奨ではなく、海外購入者がどこでつまずき、何に費用を使うかを見る材料になる。
YouTubeでも、Shu Matsuo Postが日本の不動産業者への聞き取りや海外購入者向けの注意点を英語で紹介している。動画は入口として分かりやすいが、物件の法的・物理的な確認は、宅地建物取引業者、司法書士、建築士、自治体などの専門家と一次資料で個別に確かめる必要がある。
直感を反転させると、海外から買い手が来ること自体が答えではない。購入後に電気、水、交通、仕事、医療、修繕、近隣との関係を維持できるか。そこまで続いて初めて、空き家が再び住宅や仕事場として動き始める。次に見る数字は、外国人の問い合わせ件数だけではなく、成約、改修完了、実利用、維持管理、地域での継続年数だ。
海外購入者が日本の中古住宅を使う主な形
| 使い方 | 購入前に確認すること | 購入後に動くお金 |
|---|---|---|
| 日本での自宅 | 在留資格、通勤・医療・学校、ローン | 改修、税、保険、日常管理 |
| 二拠点・休暇用 | 留守中の管理、交通、自治体条件 | 点検、草刈り、修繕、移動 |
| 改修プロジェクト | 耐震、接道、境界、工事見積り | 設計、施工、設備、地域事業者 |
| 賃貸・宿泊等の運用 | 用途地域、旅館業・民泊、消防、管理 | 許認可、運営、清掃、近隣対応 |
所有と居住・営業の可否は別です。物件、在留資格、自治体、用途ごとに専門家へ確認してください。
2025年度の新設住宅着工
この話のポイント
- 既存住宅の成約と在庫
- 海外購入者の成約後利用
- 改修費と工期
- 自治体の居住・活用条件
- 不在時管理と地域での継続年数
参照資料
本記事は公開情報をもとにした観測メモであり、投資・融資・法律上の助言ではありません。