POPULATION / URBAN DEMAND

400万人を超えた在留外国人は、都市のどこに先に効くのか

在留外国人数は初めて400万人を超え、留学生も増えた。観光ではなく居住人口としての増加が、住宅や通学、行政サービスにどう現れるかを追う。

NOAH'S 30-SECOND READ

Noahの立体読み

大きな人口の数字を、街の小さな変化まで降ろして読む。

  1. SURFACE

    在留外国人数が2025年末に初めて400万人を超えた。

  2. MECHANISM

    観光客ではなく居住者が増えると、住宅、通学、医療、行政窓口へ需要が広がる。

  3. NEXT DATA

    在留資格と地域を分け、家賃、空室率、乗降客数、相談件数の変化を見る。

日本で暮らす外国人は、2025年末に412万5,395人となった。前年末より35万6,418人、9.5%増え、初めて400万人を超えた。留学の在留資格も46万4,784人まで増えている。数字だけなら一行で済むが、人が暮らすとなれば、そうはいかない。住まいが要り、通学路を使い、役所へ行き、病院にもかかる。腹も減る。都市の需要とは、案外そういう地味なところから育つ。

観光客の増加なら、ホテルや繁華街のにぎわいに先に出る。居住者の増加はもっと遅く、もっと生活に近い場所へ染み込む。留学生が増えれば、大学周辺の賃貸住宅、日本語教育、アルバイト、交通、多言語案内の需要が積み重なる。東京には80万1,438人が暮らし、全国の19.4%が集中している。大都市の受け皿が先に試されるのは、まあ不思議ではない。

ただし、400万人をひとまとめにしてはいけない。留学、就労、家族帯同、永住では、住む地域も滞在期間も必要なサービスも違う。国籍別人数だけ見ても、どこに定着し、卒業後に残ったのかまでは分からない。家賃が上がる、交通が混む、とすぐ結論をつけるのも早計だ。景気のいい見出しほど、だいたい足元を見落とす。

変化が先に現れやすいのは、学校周辺の空室率や家賃、時間帯別の乗降客数、自治体窓口の相談件数、日本語教育の定員といった細かな数字だろう。人口統計は大きな川の水位で、暮らしの統計は支流の流れである。水位だけ眺めても、どこが先にあふれるかは分からない。

次に確認するのは、2026年6月末の在留外国人数、国籍・地域別の伸び、在留資格別の内訳、主要都市への分布である。人の移動は相場の針ほど速くない。そのかわり、いったん住まいと仕事が結びつけば、都市の需要として長く残る。派手な往来より、静かに増える生活の跡を追ったほうが、街の変化はよく見える。

2025年末の確認値

指標人数補足
在留外国人4,125,395人前年比+356,418人、+9.5%
在留資格「留学」464,784人前年比+62,650人
東京都801,438人全国の19.4%

在留外国人数は中長期在留者と特別永住者の合計で、短期滞在の観光客とは別の統計です。

PRIMARY SOURCE

一次資料から一言

「過去最高を更新するとともに初めて400万人を超えた。」

出入国在留管理庁・令和7年末公表資料

この話のポイント

  • 2026年6月末の在留外国人数の公表と前期比
  • 在留資格別、国籍・地域別、都道府県別の分布
  • 学校周辺の家賃・空室率と時間帯別乗降客数
  • 自治体窓口、日本語教育、医療・災害情報の受け皿

参照資料

本記事は公開情報をもとにした観測メモであり、投資・融資・法律上の助言ではありません。